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創業の精神

 1992年、仙台市青葉区にてイタリアバッグのインポート卸としてローズ貿易を創業いたしました。

 なぜイタリアなのかと申しますと、大量生産と大量消費システムの行き詰まりの過程で起きた’60年代末期に始まる全共闘運動とその後のリブの時代状況を経て、イタリアのクラフト的生産(工芸)によるバッグと日本の働く女性との懸橋となりたいという思いからでした。

 1968年の革命は、既存の価値体系への「異議申し立て」であり、モードもまた自己変革を遂げていきました。’70年代の初めには、一握りの層のためのオート・クチュールからもっと広範な層のためのプレタポルテがファッションの主役の座に躍り出ることになりました。しかし、ここで「記号の消費」(ボードリヤール)という問題が起きてまいります。つまりデザインと色彩という記号によってモノが消費されていく過程では、モノの背後にあって素材から触発されて誰が誰のために作ったのかということが看過されてしまうということです。

 こうした「記号の消費」という問題をいかに克服するのかが課題となりました。そこでルネサンス期にまで遡るイタリアの工房(ボッテーガ)における注文生産にたどり着きました。色見本によって革素材の感触を確かめた上でご注文いただく方法を確立いたしました。言い換えれば、グローバリゼーションとIT革命の時代におけるボッテーガのクラフト的生産の復活と言えましょう。